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ムスリムの結婚生活(一夫多妻制)

イスラーム教の男性は4人まで妻を持つことがオーケーなんですよ!と言われるといろいろと驚かれることでしょう。

確かに、クルアーンでは「4人までの妻を認める」と啓示されています。しかし、その続きに「妻たちを平等に扱えないのではないかと心配するのなら、一人にしておきなさい」とあります。

イスラーム教の結婚では「妻の扶養義務を夫が課すもの」とされているため、この「平等」とは「扶養面」のことも指しているのです。

この啓示は当時、戦争未亡人たちと彼女らの子どもたちを救済するために与えられたものとなっています。そして、イスラム法ではこの一夫多妻を広い意味での社会救済政策と捉えています。

しかし、現代では普通の生活を送る男性が複数の妻に平等に扶養するということがいかに難しいことかは想像がつくでしょう。

また、本来は女性を救うために作られた「一夫多妻制」ですが、やはりどうしても「男尊女卑」や「女性差別」というイメージは付きものです。

しかし、この制度は決して男性側が好き勝手にできるというものではありません。1番目の妻は、夫が二人目以降の妻を娶ることに対して拒否する権利を持っていたり、我慢できない場合は離婚することも認められます。また、結婚するときにあらかじめ、二人目を娶ってはならないという条件を付け加えることもできるのです。

一夫多妻制はイスラーム教で合法であるものの、今時のムスリムは世界的に見ても一夫多妻がほとんどです。これは経済的、倫理的規制などの理由があるからだと考えられます。

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